2008年03月31日

CO2と泥炭

CO2の排出量を爆発的に高めてしまっている泥炭地破壊。

CO2削減、環境保全、健康志向が高まっているのに皮肉なことですが
世界の健康志向とバイオ燃料ブームはまだ留まるところを知らないようです。
健康に有害とされるトランス脂肪に代替可能な飽和脂肪酸として
パームオイルへの需要が世界的に増えているので、
ヤシを栽培するのに森が切り開かれています。

そして、CO2を長年ためこんだ泥炭が乾燥し、燃えてしまうのです。

毎年の森林火災とそれによる煙が生み出す経済的・健康的・環境的損害は、
恐らく健康志向のパームオイルなどが生み出す経済的・健康的・環境的利益を
はるかに上回ることになるのです。
温暖化、CO2の増加。。。
インドネシアはもちろん、マレーシア、シンガポールでも、
森林火災が吐き出す煤煙で、呼吸器問題をはじめとする
深刻な健康問題が起きています。
学校や空港は頻繁に閉鎖に追い込まれ、船舶の航行が妨げられたりするのです。
マレーシアでは、日照が妨げられ野菜が育たないと、農業被害も出ています。

目先の経済的利益を追うパームオイルプランテーションの無謀な開発が
泥炭地と森林の破壊をますます助長することになりかねない。
木材や紙、パームオイル、エネルギーの消費を減らしてCO2も削減し
地元の住民に持続可能な生活手段をもたらすのを助ける
国際社会と我々自身の行動が問題になるのです。

国際湿地保全連合は、泥炭地保全と回復への投資が必要だと言っています。
比較的小額の投資でCO2などの温室効果ガス排出削減に
大きな影響を与えることができるだけでなく、
干ばつと洪水の緩和、生物多様性保全、貧困削減にも役立つと言うことです。

インドネシアでは、最近になって、泥炭地回復に乗り出しました。
食料生産のために開発された1万2000haの地域の回復を図るそうです。
農地開拓のために火を放つことをやめるように
農民に奨励するための作物の苗や無償資金の提供も始めるそうです。  

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2008年03月30日

CO2の現場

CO2が膨大に排出されているのは、先進国ばかりではありません。
CO2削減をしようと思ったら、
グローバルな視野で全体の繋がりを把握する必要があります。

CO2排出量世界第3位はインドネシア。
ここで起きている問題は、私たちの暮らしに直接かかわっています。
インドネシアでは泥炭の分解や火災によって排出される大量のCO2が問題です。
公式統計に基づくCO2排出量の国別ランクではインドネシアは世界で21番目です。
しかし、泥炭地からのCO2排出量を含めると、
米国、中国に次いで世界第3位となるのです。
その排出量はインド、ロシアの排出量を上回り、
イギリスやドイツの排出量の数倍にもなる計算です。

CO2は植物が光合成で固定していきます。
東南アジアの湿地地域は、広大な面積の稠密な低地雨林で覆われていて、
水に浸かった湿潤な土壌では、植物は非常にゆっくりと分解していました。
過去数千年をかけて、泥炭の厚い層が形成されてきました。
現在の世界の化石燃料の利用量100年分に相当する炭素を蓄積してきたのです。

木材、紙パルプ、パームオイルに対する世界の需要が高くなっています。
オーガニック洗剤やバイオ燃料に必要な作物を植えるため森林が刈り払われると、
地下70cm以上の層まで排水が進み、乾燥してきます。
泥炭は通常は水に浸かっており、燃えることはありません。
しかし、泥炭が乾燥、分解が始まったため、CO2を放出するようになります。
熱帯ではこの過程が急速に起き、火災が追い打ちをかけています。
インドネシアでは、これら火災は何週間、何ヵ月も続き、
広大な面積の厚い泥炭層を燃やし、CO2を排出しつづけることになっています。

泥炭地から排出されるCO2は年々20億トンにものぼるそうです。
うち6億トンは乾燥した泥炭の分解、
14億トンは火災から生じることが分かってきました。

京都議定書の下で温室効果ガス排出を削減しようとする
先進国のあらゆる努力を帳消しにしてしまう規模です。
泥炭地の退化の気候変動への巨大な影響に改めて注意を促すべきでしょう。  

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2008年03月09日

CO2削減と光合成

CO2を吸収してくれるもの、と言えば、光合成。
CO2を使って植物は自分の栄養である炭水化物を作るとともに
酸素を作っています。
CO2がなければ、植物は生きていかれません。
また、そこからできる栄養と酸素がなくては、私たちは生きていかれません。

地球温暖化の対策として、さまざまな方法がとられ、
また模索されているところですが、
今の状態では、CO2削減をして地球温暖化を阻止しようと思ったら
光合成に頼るのが早い方法のようです。
光合成を使えば、他に余分なエネルギーも使わず、
汚染物質がでることもないのですから。

CO2を吸収して水を使って、自らの体をつくり、栄養をたくわえ、
その栄養を動物も食べ物として摂取しています。
CO2は空気中で増えていることが問題となっているのですが
植物が取り込んだCO2は栄養として動物の体にも入って行きます。
私たちもCO2を食べていることになります。
(正確にはCO2から作られた炭水化物ですが)

光合成は地球の生命維持装置だとも言われます。
動物が栄養を食べ、水とCO2に分解することでエネルギーを得ているのと
反対の反応が植物の体内でおこっています。
CO2から炭水化物を合成して酸素をだすという過程がエネルギー生産をしています。

車1台が1年で排出するCO2を光合成で吸収してもらうには
条件はいろいろありますが、スギの木にして数百本が必要とされています。

普通の植物以外にも、光合成の効率のよいものとして
藻の仲間たちも注目されています。
CO2削減の目的だけでなく、石油を合成したり、
他の機能にも着目した研究が続いています。
  

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2008年02月16日

CO2排出削減と森林伐採

CO2削減にとっての大きな課題のひとつに「森林伐採」があります。
京都議定書では検討さえ行なわれなかったテーマです。
CO2削減に各国が取り組む中、
世界中のすべての自動車から排出されるよりも多くの二酸化炭素が
大気中に放出されることになる「森林伐採」。
実は、制度の問題が大きく、これを変えて
木々を保存する方が切り倒すよりも儲かるようにすれば、
人々も森林を愛するようになるだろうと言われています。

CO2削減技術のうち、海洋肥沃化や地中隔離といった炭素捕獲技術は
まだ実験段階でしかありません。
発展途上国の農民たちが森林を切り拓いて
バイオ燃料や農作物を栽培するための場所を作っている状態では、
CO2削減の将来の見通しは暗いと言わざるを得ないでしょう。

国連の気候変動枠組条約締約国会議で、森林保護制度が検討されました。
熱帯雨林からヤシ油農園への転換が進むインドネシアは、
『森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減』(REDD)と呼ばれる計画を提案しました。
内容は単純明快で、人々に金を支払って木を切らせないようにするというものです。

森林の価値、森林保全に応じた人々への支払い方法、
森林が残っていることの確認方法などを決めれば、
この計画はうまくいく可能性があると見込まれています。
REDDを支援する研究がいくつか発表されています。

『熱帯雨林周辺パートナーシップ』では、
森林を伐採することによって得られる利益を、
炭素排出1トンあたりについて計算しています。
ペルーとインドネシアで1〜5ドル、カメルーンで11ドルと見積もられています。
ウッズホール研究センターは、アマゾン川流域の森林伐採から得られる利益を、
短期的には炭素排出1トンあたり1.2ドル、長期になると3ドルと見積もっています。

こうして森林保全の費用は埋め合わせられることになるというのです。
そして、発展途上国もこの計画を求めています。

この計画を成功させる鍵は、先進国を取り込み、
誰もがルールに従って行動するようにすることが大事です。  

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2008年02月05日

CO2削減には林業

CO2削減には、林業がまず大切です。なぜなら、
CO2削減をしようと思ったら、木を大量に腐らせないことが必要だからです。
CO2削減の一環として、
「日本における林業の再生」といった観点も発想の中に入れるべきでしょう。
木を腐らせないためには、
植えた樹木は枯れる前に必ず伐採すること、
伐採した樹木は木材として活用すること、
その木材も腐らないよう長く使っていくことなど、
長い間の管理が必要です。

林業という産業がきちんと機能していなければ実践できません。
木材を長期に渡って使ってくれる需要も必要になります。
さすがに永久に腐らせないということは無理ですし、自然の理にかないませんが
CO2が固定されている滞留時間を少しでも長くすることができれば、
大気中のCO2削減につながるのです。

木造住宅も、20年ぐらいで建て替えてしまうのではなく、
昔の家のように数百年も使えるようなものが望ましいのです。

しかし、大胆な方法として、木材に防腐処理を施した上で地中に埋めてしまう、
というやりかたもあります。

実は、三億年前、自然界ではこの方法でCO2の固定が行われていました。
その効果は実証済みなのです。
現在のCO2上昇と地球温暖化は、三億年前に生成された石炭を
人類が掘り返して燃やしたことが大きな原因の一つであるわけです。
三億年前のCO2減少と寒冷化の反動が今になってようやく現れた、
と見ることもできるのです。  

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2008年02月04日

CO2削減に植林は効果的??

CO2削減の有効な方法として、「植林」がよく語られますね。
実際、植林によるCO2吸収量を排出権市場で売買しようという動きもあります。
木を植えるという行為にはグリーンでエコロジーなイメージもあり、分かりやすく、
人気があるようです。
ただし、植林でCO2削減を、と考えることは悪くないのですが、
ただ漫然と木を植えれば良いというものではありません。

CO2を吸収するのは、樹木の種を撒き、成長する過程です。
吸収したCO2をセルロースなどの炭水化物に変え、
それを幹や枝にして成長していくのです。
樹木が生長する過程ではそれなりの量のCO2を吸収します。

CO2の吸収は、しかし樹木がいったん成長しきってしまうと、
ほとんど期待できなくなるのです。
たしかに光合成は続けるのだが、それは主に葉を作るのに費やされます。
そして葉は次々と落ちて枯れていきます。
枯葉は菌類やバクテリアによって腐って分解され、
最終的にはCO2として大気中に放出されるのです。
CO2の収支は成長しきった樹木においては、ほぼプラスマイナスゼロなのです。

樹木の寿命が尽きて枯れると、幹も朽木となって分解されていきます。
それまで幹の中に固定されていたCO2は大気中に放出されていきます。

CO2の収支は、
樹木の種から枯れて分解されるまでのライフサイクルのトータル収支として見ると、やはりプラスマイナスゼロになります。
いくら植林したところで、その木が枯れて腐ってしまえば、おなじ、ということ。

CO2削減は、植林ではダメなのでしょうか??
そんなことはありません。
収支ゼロとなるのは、朽木となって腐ってしまうからです。

土壌の侵食を防ぐなどCO2吸収以外の効果も樹木にはあるので、
植林自体は決して悪いことではありません。
しかし漫然と植えているだけではCO2削減にならないということは、
知っておくべきでしょう。  

Posted by fj at 22:51Comments(0)TrackBack(0)CO2削減と森